EURYTHMICSユーリズミックス『ライブ・フロム・ヘブン』~エレクトロニック・ポップ度★★~80年代一番オシャレだったバンドといったら、私だったら間違いなくこの【ユーリズミックス】を上げる。まるで宝塚歌劇団から、そのまんま出てきたような美貌のボーカリスト、アン・レノックスにサングラスをかけて髪の毛が逆立ったギターリスト、デイブ・スチュアート。 彼らの魅力をうかがい知れるのは、CDよりもライブでのステージ。私のお気に入りのビデオコレクション『ライブ・フロム・ヘブン』では、ミラーボールから、きらびやかな照明がテクノサウンドに乗っかってステージに降り注いでいる。白のジャケットの上下にイヤリング、黒の手袋に帽子、アンの決して旨いとはいえない歌だけど、宝塚風ダンスがとても決まっている。フルート演奏もアンが演奏するとオシャレだ。彼らのビデオクリップにアンとデイブのミニチュアが登場するが、これがまた可愛らしく欲しくなってしまう。 『THIS IS THE HOUSE』 ♪これがあの家 これがあの丘 床に散る巻き毛 かつて流れた煙 廃屋があなたの影 残された写真 あなたの白黒写真 楽しげな家族 天井に亀裂が走り 風がドアを打つ 何もかも消え去った まぼろしの家 まぼろしの丘♪ 一見ロバート・フィリップ風に見えるデイブ・スチュアート。しかし、その実ステージではひょうきんだ。サングラスの下はどんな顔なんだ。 ユーリズミックスの前身は【ツーリスト】というバンドで、アルバムを持っていましたが、変なバンドだなという印象しかありませんでした。たぶん、70年代にしては進みすぎていた音楽をやっていたはずで、理解ができなかったのではと思う。ユーリズミックスになってからは、テクノサウンドに乗ったポップサウンドでその後の【ヒューマンリーグ】や【ウルトラボックス】と共に一つのロックシーンを確立したと思う。 ユーリズミックスがテクノだったのは、『SWEET DREAMS』あたりまでで、その後の『BE YOURSELF TONIGHT』あたりからは、ソウルフルになっている。どちらも魅力的で好きだけど、「THERE MUST BE AN ANGEL」でのアンのハモリがとてもオシャレです。 |